かっとびパイロン機、ダイナミックソアリング機、SAL 機のランチ速度はどのくらい?
How Fast-km/h はフライト中の最高対気速度を測定しLED の点滅回数により表示します。操
作はとても簡単で、パソコンとにらめっこする必要がありません。
1. 操作方法
実機と同じように、How Fast は気圧センサでピトー管と静圧管の差圧を計測するという方式を
採っています。同梱のピトー管と静圧管を機体の翼の前縁に設置します。グライダーやプッシャー
機では管を機体のノーズに取り付けることもできます。
2. 管の機体への搭載
プロペラ後流の影響のない部分の翼の前縁にピトー管と静圧管を以下のガイドラインに沿って
設置します。
@ ピトー管と静圧管は飛行方向と同方向に向けます。機体の水平線と胴体の中央線に平行に
なるように注意します(3 度以内程度の狂いであれば、ほぼ正確な値を計測します)。
                 
A ピトー管の先端は翼の前縁から少なくとも12 ミリは離してください。
B 静圧管は管の片方が閉じており、側面に小さな穴があります。小さな穴を翼の前縁から少なく
とも12 ミリ離してください(下図上側の管)。
C 2 つの管の間隔は少なくとも12 ミリ空けてください。
D 飛行中にぐらぐらしないようにしっかり固定してください。管をアルコールで綺麗に拭いてから
ホットメルトやエポキシ接着剤でしっかり固定します。翼の内側に入り込んだ分の管は必要に
応じてカットして構いません。
           
ピトー管と静圧管は、固定の為に翼内のリブなどに接着すると良いでしょう。また、管の先端は
必ずしも正確に翼の前縁の先端でなく、ちょっと上や下になっても構いません。ただし、上記のガ
イドラインには沿うように設置を行ってください。
3. 本体の設置
本体設置はピトー管ほど厳密でなくてもOK です。2.7g と軽量ですので、ピトー管の近くの翼内
に置くのがよいでしょう。ただし、速度表示用のLEDを機体外に出す必要があります。翼の上面に
3mm 程度の穴を空けてLED を外に出すのをお薦めします。
     
場合によってはLED のリード線を曲げても構いません。LED のリード線が基板から外れたり折
れたりしないように、下の図のように部品の実装されていない側へ注意深く折り曲げて下さい。本
体は翼内のプランク材等に両面テープで固定するのが簡単でしょう。

添付のチューブでピトー管と静圧管を本体に接続します。本体のSマーク側を静圧管に、Pマー
ク側をピトー管に接続します。このチューブ長はあまり厳密でなくても問題ありません。燃料用の
シリコンチューブ等で引き回しても構いませんが、チューブのねじれや潰れに注意してください。
4. コネクタの接続
固定が済んだらコネクタを受信機の空きチャンネルかバッテリへ接続します。リード線のコネク
タの配列は一般的なJR・Futaba、サンワのZ コネクタのものと同形式です。空きチャンネルが無
い場合は、Y ハーネス等で接続すると良いでしょう。
DSC に対応した受信機の場合には、DSC 用のコネクタへ本機を接続しないで下さい。
フリーフライト機では電源を積む必要があります。How Fast は3.2V〜12V の広い電圧範囲で
動作しますから、リチウムイオン/ポリマーの1 セルから角形9V 電池まで様々な種類の電池が適
合します。How Fast のコネクタに接続できるラジコン用のコネクタを用意し、赤のリードを+、オレ
ンジと茶色のリードを両方とも−の端子に接続します。
5. 最高速度の計測と表示
使用法は簡単で、How Fast の電源を投入し、いつも通りにフライトを行うだけです。
電源をオンすると、LED が約3 秒間点灯し、次いで3~6 秒間消灯します。正常動作時、LED は
約2 秒ごとに点滅を繰り返しています。How Fast は1 秒ごとに対気速度を計測しています。
着陸したら、電源を切る前に速度表示モードにします。自分の影にならないようにLED を太陽
の方向かまたは空の一番明るい方向に向けておき、指でLEDに入る光をチラチラとワイパーのよ
うに遮ります。指はLED になるべく近づけ、3 センチくらいの振れ幅で素早く振ります。
How Fast がワイパー動作を感知すると、LED が4 秒間点灯するのでワイパーをやめて下さい。
次いでLED の点滅回数で最高対気速度を表示します。
              
例えば、192km/h の最高速度があったとしたら、1 回点滅→(ポーズ)→9 回点滅→(ポーズ)→
2 回点滅と表示をします。
ポーズを挟んだ点滅回数で、800km/h までの最高速度を桁毎に表示するわけです。
最後の桁の後に小数点があるものとして表示をします。また、上位の桁が0 の場合その桁は表
示されません。8 回→9 回の点滅であったら、89km/h ということになります。
ゼロの表示は速い2 回の点滅になりますので、105km/h であれば1 回点滅→2 回速い点滅→
5 回点滅というふうに表示します。
表示を終えるとHow Fast は通常動作に戻りますが、「ワイパー動作」をもう一度行えば再度表
示モードに移り、最終フライトでの最高速度を表示してくれます。
いったん速度表示モードに入れば、そのフライトでの最高速度はスイッチを切っても記憶されて
います。次のフライトで約24km/h 以上の速度が出ると最高速度は自動的にリセットされ、そのフ
ライトでの最高速度の記録を行いますので、フライト毎に電源を切る必要はありません。
フライト後すぐに電源を切ってしまうとそのフライトのデータは消えてしまいますので、必ずワイ
パー動作を行って速度表示モードにしてください。
How Fast は、電源が投入されたときと、速度表示モードなったときに気圧補正を行っています。
風の強い日には、ピトー管を風の方向に向けないように注意下さい。
6. 高度補正
実機と同じように、How Fast は指示対気速度(IAS)を表示します。IASは例えば失速速度の表
現に使われている等、航空分野では広く用いられる速度の表し方です。
IASは基準条件かつ高度ゼロ(海面高度)での対気速度を表しますので、計測地点の高度や気
温、湿度が変わればその値を補正し、TAS(真対気速度)を計算する必要が出てきます。

海抜高度[m] 0 2,500 5,000 7,500 10,000 12,500 15,000 17,500 20,000
補正係数 1.000 1.011 1.022 1.034 1.046 1.058 1.070 1.095 1.147

上の表はその補正値を表したものです。計測地点の海抜高度(例えば乗鞍岳山頂でダイナミッ
クソアリングをしたのであれば約2500m)を知っておき、How Fast の表示した値に、表の
「Correction Factor」の値を掛けます。How Fast の表示速度が221.3km/h*1 であった場合、真対
気速度は以下のように計算できます。
真対気速度TAS = 指示対気速度IAS ×補正係数= 221.3×1.011 = 223.7km/ h
面倒な計算を自動的に行ってくれまる以下のようなサイトもあります。
http://www.pilotfriend.com/calcs/calculators/density.htm
*1 小数点以下のデータは、別売See How を使用すると取得できるようになります。

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